宙組『エリザベート』 ~キャスト編~ 実咲凜音様
宙組宝塚大劇場公演『エリザベートー愛と死の輪舞ー』、ついに本日千秋楽を迎えました。・・・あっという間だった!。
毎日毎日トート閣下のいる黄泉の世界へ通いたくて仕方が無かった日々。終わってしまうのは悲しいのですが、今日の千秋楽観劇が楽しみ。早く観たい!。
東京遠征もするので、本当に最後じゃないですしね。
さて、前置きが長くなりましたが、今回はタイトルロールであるエリザベート(シシィ)を演じていらっしゃる宙組トップ娘役スター実咲凜音様について書いていこうと思います。
娘役エリザベートの極み!‘死‘に愛された美しき皇后、実咲シシィ
安定の歌唱力で魅せる
今回凜音ちゃんがシシィを演じられるにあたり、我々ファン一同が心から楽しみにしていたものの一つが‘歌‘。
特にシシィのソロナンバーである『私だけに』は、シシィが絶望の淵から希望を見出した時に歌われる曲で、
誰にも屈せず自分らしく生きようと決めたシシィの晴れやかな笑顔は、後ろにたたずむトートを光で跳ね返すくらいの強い輝きに溢れています。
凜音ちゃんの綺麗なソプラノの歌声はとても伸びやかで心に沁みます。
シシィが年を重ねるにつれて変わっていく歌い方も素晴らしく、
歌声だけでも泣かせにくるなぁ…としみじみ思いながら泣きました(涙。)
シシィの一生が自然に理解できる
二時間そこそこで一人の女性の一生を演じきる事は並大抵のことではありません。
一瞬で十数年の時が流れていくので、演者さんには観客に違和感を感じさせない場面ごとの役作りが求められます。
さすが実力派トップ娘役スター、凜音ちゃんの演技は素晴らしいものでした。
元気で愛らしい少女期からのハプスブルク家一の美貌を誇る美しき皇后への成長。
そして美の衰えの恐怖と戦い、夫の裏切りや息子の死に絶望する晩年。
凜音ちゃんはシシィとして、安らげる場所を探し続けた彼女の一生を丁寧に表現されていました。
特に病院訪問の辺りからは「シシィが乗り移ってる?!」と思うくらい凜音ちゃんの姿に引き込まれます。涙が…(泣)。
昇天の場面でトートの腕の中で心から安らいだ表情を浮かべるシシィに、
ようやく「彼女の求めていた最後」に辿り着くことが出来たのだなぁ、と観ているこちらも安らかな気持ちになりました。
主役は‘トート‘であるという娘役心を忘れない
『エリザベートー愛と死の輪舞ー』はその名の通りエリザベートの一生を描いた作品ですが、
宝塚歌劇の作品において、この作品の主役は男役トップスターが演じる黄泉の帝王トートです。
トップ娘役スターが演じるエリザベートは物語の中心人物でありながら、主役ではない…というなんとも難しい設定。
物語においての比重はトートと変わらないくらい大きなものですので、「私が!」「私が!」とやってしまうと、男役さんに寄り添う娘役さんという宝塚歌劇の最大の魅力が薄れてしまう…。難しい。実に、難しい。
ですが、凜音ちゃんのエリザベートはトップ娘役スターらしい華やかさ、タイトルロールである役どころの存在感を感じさせつつ、トップスターである、まぁ様演じるトートの傍らにそっと寄り添う娘役らしさを常に感じました。これが凄いでしょ!。
何かのインタビューで凜音ちゃんは「朝夏さんが作られるトートのカラーに合ったエリザベートを演じたい」と仰っていましたが、まさにそのままその通りのエリザベート像でした。
常にまぁ様のトートを感じて舞台に立つ凜音ちゃんのエリザベートだからこそ、最後に幸せそうに寄り添う二人の姿に心から感動する事ができました。つまり何が言いたいかというと「まぁみり素晴らしい!」。
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