ミルクとシロップ

ご訪問ありがとうございます♪ 大好きな宝塚についてのブログです。ご贔屓は朝夏まなとさん。まぁ様のお話が極端に多いです。

まいにち ミュージカル まいにち まぁさま♡

梅田芸術劇場シアタードラマシティ『ヴァンパイア・サクセション』を観てきました♪

観劇からもう1カ月経ってしまったのか!月日の流れは早い…。思い出しながら振り返りたいと思います。

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『ヴァンパイア・サクセション』って?

STORY

 時は現代。2015年のニューヨークに、ヴァンパイアのシドニーアルカードが蘇る…が、このヴァンパイアは、およそ700年にわたって眠りと目覚めを繰り返すうちに「退化という進化」を遂げ、いつしか生血を求めて人を襲うこともなくなっていた。それどころか、かつての敵であるヴァンパイア研究家の末裔ノイマンヘルシングと友情を育み、記者兼小説家であるヘルシングにこれまで見聞きしてきた様々な出来事をネタとして提供する日々を送っている。

 ある日、ヘルシングの小説出版記念を兼ねたハロウィン・パーティーに参加したアルカードは、歯科医を目指す大学生ルーシー・スレイターと出会い、ひょんなことから彼女の恋人を装う羽目になる。ルーシーと行動を共にする中でアルカードは、余命いくばくもない老女マーサや、ヴァンパイアの生態を研究する科学者サザーランド、生死の狭間を彷徨う幽霊カーミラをはじめとした様々な人と出会い、やがて人間になりたいと願うようになる。ヴァンパイアが人間になるための条件はただ一つ、誰かを真剣に愛し、そして愛されることーーー。だが、「人生」を手に入れるためには、自らに与えられた永遠の命を捨てなければならない。数世紀もの時を流離い続けてきたアルカードが、最後に下した決断とは…?

(引用:宝塚歌劇団宙組 梅田芸術劇場シアタードラマシティ公演『ヴァンパイア・サクセション』公演プログラムより抜粋) 

  本公演は宝塚歌劇団宙組二番手男役スター真風涼帆様の、宙組に組替え後初のシアター・ドラマシティ主演作となった公演です。博多座『王家に捧ぐ歌』の千秋楽カーテンコールで、主演の朝夏まなと様が「もう半分、宙組の、大切な仲間がいます」と仰っていたのはまさに、この真風さん率いる宙組ヴァンパイア・サクセションチームのことでした。

 主人公で、ちょっと草食系男子な心優しい(そして超絶イケメン)ヴァンパイア、シドニーアルカード役を真風さんが、ヒロインのルーシー・スレイター役を、宙組期待の娘役スター星風まどか様が演じられ話題に。他にも、勝気な派遣の死神カーミラ役を、宙組きっての美女である伶美うららが、アルカードの友人で、かのヴァン・ヘルシングを先祖にもつノイマンヘルシング役を、二枚目から三枚目まで多種多様なキャラクターをこなす愛月ひかる様が演じられ、よくあるヴァンパイアものでありながら、最後はみんなが笑顔になれる、ハートウォーミングな物語でした。

こんなにあった!ヴァンパイア作品

ヴァンパイアを取り扱った作品は多く、宝塚歌劇でも『薔薇の封印ーヴァンパイア・レクイエムー』や『蒼いくちづけードラキュラ伯爵の恋ー』などがあります。『薔薇の封印』は、永遠の命を与えられた青年が世紀を超えて辿る数奇な運命を描いた物語で、2003年に元月組トップスター紫吹淳様のサヨナラ公演として上演されました。もう一方の『蒼いくちづけ』は、吸血鬼ドラキュラが人間の娘に恋する物語。一幕は、古典のような吸血鬼と人間の悲しい恋を描き、二幕では、一幕とは打って変わって、現代に蘇ったドラキュラ伯爵がコミカルに大活躍するというコメディ。1987年に元星組トップスター紫苑ゆう様主演で初演され、2008年にバウホール開場30周年を記念して再演されました。主演は、元花組男役スター真野すがた様と、我らが宙組トップスター朝夏まなとのWキャスト。まぁ様の花組時代のバウ初主演作でもあります(まぁ様素敵でした♡)。他にも、ヒロインがヴァンパイア、という作品も。2007年雪組梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ公演『シルバー・ローズ・クロニクル』。主演は元雪組男役スター彩吹真央様。主人公が恋するヒロインのお兄さん役(もちろんヴァンパイア)として、元宙組トップスター凰稀かなめ様がご出演されていましたね。かなめ様のBrilliantDreamのDVDで、物語の一部を拝見したのですが、かなめ様のあまりのお美しさに、今の今までかなめ様が主役だと思ってた。テヘ。

ユニークな設定

 話を『ヴァンパイア・サクセション』に戻しましょう。主人公シドニーアルカード泣く子も黙る吸血鬼…とはいえ、退化に進化を重ねるうちに、すっかり人間っぽくなってしまったヴァンパイア。人間の生血を吸うこともなく、どうやら人間と同じものを食べるらしい(にんにくは食べない)。太陽光に弱く十字架を見ると暫く気絶する。写真には写らない。作家の友人に自身の人生経験をネタとして提供し生活している。なんだかほのぼのするヴァンパイアですねぇ。

 ヒロインは、かつて9.11の同時多発テロアルカードに命を救われた少女ルーシー・スレイター。大学生になった彼女は、過去の傷を心に抱えながらも友人たちと大学生活をエンジョイしている。ひょんなことから二人は再び出会い、惹かれあう。永遠の命をもつものの孤独を抱えていたアルカードはルーシーを愛することで、次第に人間になりたいと願うようになる、という設定です。

意外な組み合わせ?!主演コンビの魅力に迫る

ヒロインは誰だ?!

今回真風さんが主演されるにあたり、ファンの間ではヒロインが誰か?という話題に花が咲きました。候補はお二人。お一人は、先の宙組大劇場公演『Shakespeareー空に満つるは、尽きせぬ言の葉ー』で、真風さん演じるジョージ・ケアリーの妻、ベスを妖艶に演じていらっしゃった、伶美うらら様。もう一人は、宙組大劇場公演『王家に捧ぐ歌』の新人公演で、当時研究科2年生でありながら、ヒロインのアイーダ役に抜擢された星風まどか様。高身長で圧倒的な色気とオーラがある真風さんの隣に立っても、負けないくらいの美しさであるうららちゃんか、トップ娘役候補の道を爆進しているまどかちゃんか、栄えあるヒロインの座に、いったいどちらが選ばれるのか?配役発表まで談義は続き、真風さんとの並びを考えて、やっぱりうららちゃんなんじゃないの?と、うらら様ヒロイン説が有力でしたが、今回ヒロインとして選ばれたのは、私も激推しの(笑)星風まどかちゃんでした。

真風さんとまどかちゃん

 生粋の星組っ子でいらした真風さん(初舞台は宙組だったそう)。レジェンド柚希礼音様、紅ゆずる様の元でたたき上げられてこられたであろう真風さんは、2015年に宙組に組替え。宙組トップスター朝夏まなと様のお傍で、また新たな魅力が開花中。洗練されたスタイリッシュなルックス。本物の男性より男らしく色気がある真風さんは、登場されただけでカッコよすぎて笑けます(笑)。にやける、とかそんなレベルじゃないんですよ。笑けるんです。むしろ笑わないと抑えられないくらいのカッコよさなんです。同じ女の子だ、という事は完全に忘れます。照れます。あの眼差しに捕らえられたら、藻屑となって消え去るでしょうね、私は。

 一方ヒロインのまどかちゃんは、まだ幼さが残るあどけない笑顔が愛らしい娘役さん。研究科3年生ですもんね。まだまだこれから…なんて思っていたら甘い!演技が上手い。お歌も上手い。そして、光り輝くようなヒロイン感!これは…!第二の夢咲ねね様(元星組トップ娘役。娘役さんながら圧倒的な人気を誇る伝説のスター)か?!。まどかちゃんには組回りの研究科1年生の頃から注目していましたし(研1ながら大劇場公演で主役の幼少期を演じ、舞台中央でせり下がる!)、まどかちゃんの宙組配属を聞いた時には「まどかちゃんを獲ったぞーーー!」という謎の勝利感を感じました。すっかり‘うちのまどか‘呼びです。私はいったい誰なのか。

まかまど、新しい萌えが生まれる

しっくり感、といえばやはり‘まかうら‘。真風さんとうららちゃんに勝るものはないのでしょうが、‘まかまど‘コンビもなんだか可愛らしくてとても良かったです。まずはお二人の身長差。175㎝の真風さんの隣に小柄なまどかちゃんが並ぶと、まどかちゃんのお顔がちょうど真風さんの胸元にくる位置。この身長差、ときめき♡。男役さんの腕の中にすっぽり収まる娘役さんって、やっぱり良い。可愛い。まどかちゃんを優しく見下ろす真風さんと、一生懸命真風さんを見上げるまどかちゃん。非常に可愛い。次に、お二人の異色感。真風さんの持つ大人の男の魅力と、まどかちゃんの持つピュアな少女性。大人の男と少女と聞けばルイス・キャロルを髣髴とさせてしまうけど、このお二人のカラーの違いが、純粋無垢な少女を大切に見守り愛する心優しきヴァンパイアというこの物語にとても良くマッチしていました。フィナーレのデュエットダンスもとっても良かった。真風さんがカッコいいのは言うまでもないですが、ひまわりのような笑顔を浮かべて、真風さんに一生懸命付いていこうとしているまどかちゃんの健気さが本当に可愛らしかったです。

主演コンビだけじゃない!個性豊かなキャラクターたち

主演の真風さん、ヒロインのまどかちゃんのお二人以外にも、素敵なスター様たちが個性的なキャラクターを魅力的に演じておられて、物語を盛り上げていらっしゃいました。全員は紹介しきれないですが、何名かのスター様に絞ってご紹介します。

女神じゃなくて死神?!麗しの幽霊うらら様

ヒロインではないものの今回物語の重要なキーパーソンでもあった、派遣の死神カーミラ役を演じていらっしゃった伶美うらら。割とダークトーンな舞台セットの中で一際目立つド派手なカーミラちゃんのお衣装。メイクも、世間一般から見て派手だといわれるヅカメイクを施したスターの皆さまの中においても抜群に派手で、「ケバい」とまで言われるほど(笑)。ですが、ガチャガチャっとなりがちなところをさすがの貫録でもって逆に美しく魅せていらしたうららちゃんには脱帽です。カーミラは幽霊なので、その姿は人間には見る事ができません(アルカードはヴァンパイアなので見える)。「あんた、私が見えんの?!」というセリフも。真風さんを「あんた」呼ばわりして褒めちぎられるのはうららちゃんくらいですね。現代を生きるヴァンパイアに興味津々な派遣の死神(正確には幽霊)カーミラちゃん。「エロい事考えたりすんの?」って…きゃーーー!石田先生!うらら様に何言わせるんですか?!(汗)。でもそんな下世話な事言っても決して下品にはならないうららちゃんのお芝居。ぎゃ!って思いましたけどね。あードキドキした。カーミラちゃんによると、特技はスマホ覗き見(他人の身体に入り込めるから)。お勤め先は黄泉の国らしく、上司は今年大忙しの‘トート閣下‘。正社員になりたいカーミラちゃんなのに、「お前はまだ早い」と言われるらしい。トート閣下の口真似をされるうららちゃんが可愛い。「お墓参りに行くよ」というアルカードを頑なに拒否する理由は、実はカーミラの本体は死んではおらず、昏睡状態で3年もの間眠り続けているから。それは物語の終盤で明らかになるのですが、アルカードをさりげなく見守り助ける姿は死神というより女神様かも。ちなみに「お化け」と言われると烈火のごとく怒るカーミラちゃん。「美人は幽霊で、ブスはお化けになるのよ!」なんだそう。真風さんと歌う「ヴァンパイアと死神」も、とっても可愛かったです。フィナーレのお二人のデュエットダンスにもこの曲が使われていて「そうそう!これが見たかったの♡」という欲求が満たされました。ありがとうございます。最後はアルカードと同じく人間になったカーミラですが、ここでのお二人の掛け合いも良かった。すっかりおしとやかなレディに生まれ変わったカーミラ。「初めまして、アルカードさん」と、優しく手を差し伸べられ、少し寂しそうなアルカードに、「ヴァージョンアップ出来て、良かったねぇ!」と、いたずらっぽく笑うカーミラちゃん。なんだ!派遣の死神だった時の記憶、無くなってなかったんだ!(ほっこり)。夢の中に出てきた‘ケバい女‘と同一人物だとは知る由もなく(笑)、カーミラを恋人として迎えるヘルシングアルカードにニヤッと笑って見せた後、ヘルシングに向かって淑女の微笑みを見せるうららちゃんカーミラの演技に、大いに笑わせて頂きました。‘まかうら‘の並びがあんまりにぴったり過ぎて、この物語、ヴァンパイアと死神のラブストーリーでもよかったかも♡。

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堂々の二番手ポジションで輝く愛月ひかる様

宝塚歌劇の作品では主演である男役スターの他に、ヒロインの娘役スター(男役さんの場合も)がいて、さらに主演スターを支える二番手男役スターがいます。今回、主演の真風さんを支えるのは、逞しく、ワイルドな魅力を開花させた宙組男役スター愛月ひかる様。愛ちゃんって普段はとっても女子力高くて可愛いのに、舞台に立たれると人が変わる。そのギャップが素敵です。本公演の見どころでもある真風さんと愛ちゃんの並びのカッコよさ。最強でした!。‘まぁまか‘も良いけど‘まかあい‘も良い!。愛ちゃんも背が高くいらっしゃるので(足もありえないくらい長い)、お二人が並ばれるとまさにモデル級!。掛け合いも面白くて最高のコンビネーションでした。愛ちゃん、真風さん大好きですよね?普段から真風さんに「ゆりかさん、ゆりかさん♡」って懐いていらっしゃる愛ちゃんが可愛くて、この公演でガッツリ絡むお二人が見れて嬉しかったです♡。

 愛ちゃん演じるノイマンヘルシングは、新聞記者であり小説家。アルカードとは無二の親友であり、アルカードの人生経験をもとに小説を書いています。9.11の事件で炎の中からルーシーを助け出した後、そのまま姿を消したアルカードを探し出し、彼の正体を受け入れ、そして今ではかいがいしくお世話を焼いたりしている(アルカードが警察に捕まれば迎えに行ってあげたり、日焼け止めクリームを塗ってあげたり)優しくて、ちょっとお茶目な役どころです。今までに愛ちゃんが演じて来られた役は、いつもひたむきで一生懸命。今回のヘルシングも同じく、アルカードの幸せの為に一肌も二肌脱ぐような、暖かいキャラクターでした。アルカードがヴァンパイアであろうが人間であろうが、この友情は変わらない。ただ、アルカードがルーシーを愛し、人間になりたいと考えているのなら、その願いの実現を心から祈る。そんなヘルシングだから、カーミラも彼の夢の中に現れて、アルカードを助けるように頼んだのだと思います。それにしても、こんなにも愛されキャラなヴァンパイアのお話ってなかなか無いですよね。あ、フィナーレの黒燕尾の場面では、センターで踊る愛ちゃんが見れました!「どうだ!」という迫力があり色気がほとばしっていて、とってもカッコよかったです♡

実力派若手男役・和希そら様

うららちゃんと愛ちゃんに比重かけ過ぎてしまった。反省。

 さて、今回なかなかにいい味を出して大活躍だったのが、愛すべき宙組男役スター和希そら様。そらくんは96期。2014年の宙組大劇場公演『ベルサイユのばらーオスカル編ー』の新人公演では、主役のオスカル役を演じられました。長身揃いの宙組さんの中では小柄な方かもしれませんが、お歌もダンスも上手く、絶妙なアドリブを仕掛けてきたりなど、お芝居のセンスも良い注目の若手スター様です。今回のそらくんの役どころは、ヒロインルーシーの大学の同級生でモトカレ、ランディ・ケンパー。距離を置こうとするルーシーにもう一度振り向いてもらうべく一生懸命アプローチをかける可愛い少年の役。ルーシーから、ハロウィン・パーティーで吸血鬼の役をやって欲しいと頼まれると「吸血鬼でもファントムでも、トートでもなんでもやってやるよ!」と、ランディ。もともとのセリフなのかアドリブなのかはわからないけど、宙組の次回作『エリザベート』に絡めたセリフで笑いが起きていました。ランディは一貫して‘いいやつ‘。恋敵であるアルカードに嫉妬心をあらわにするけど、最終的にはルーシーの為に協力したりしていて、そらくんらしい等身大の素敵な演技を見せて頂きました。

イケメンおじさま大集合

 両親を亡くしたルーシーを養女として引き取り育てている、スレイター病院の病院長クリストファー先生役を、真風さんと同期で宝塚のCS番組のスカイフェアリーズとしても活躍中の松風輝が、この物語の唯一の悪役(笑)で民間軍事会社の重鎮ハワード・ハーマン役を、すっかり悪役が板についているさおちゃん(美月悠様)が、そして、ヴァンパイアの研究に一生を掛けているES細胞研究家ジェームズ・サザーランド博士役を、専科の華形ひかる様が演じていらっしゃいました。

 最近立て続けにおじさま役を演じていらっしゃる松風さん。動作もゆったり余裕があり、温和なクリストファー先生の人柄がしっかり伝わってきました。

 ビシッとスーツを着こなし登場されるさおちゃんも、最近おじさま役が多いですね。アルカードの正体を暴くため彼を追い詰めるハーマンは、いつも色っぽい女性秘書官二人(お色気担当の愛白もあ様と結乃かなり様♡)を引き連れています。さすが、まぁ様からチャラ男の称号を直々に譲られただけある。

 専科の華形ひかる様は、元花組の男役さんでもありますね。サザーランド博士、最初は悪いやつかな?!って思ったけれど、そんなことはなかった。不器用が故、自分の気持ちを素直に打ち明ける事が出来ず、ヴァンパイアの研究に夢中になっている少年のようなところがあるちょっぴり可哀想な人。美風さん(宙組副組長、美風舞良様)演じる大統領補佐官グレンダ・ソールズベリーとは元夫婦。本当はまだお互いに愛し合っているのに素直になれなくて、結局すれ違ったまま二人とも死んでしまうけど、天国で幸せそうに腕を組む二人が描かれていて、良かったね(泣)ってなります。サザーランドの命を救おうと歯を立てるアルカードに「君はもう人間だ」と言って息絶える姿にも涙させられました。

ベテラン女優の演技力に感服

専科の京三紗様演じるマーサおばあちゃん。この人も、物語のキーパーソンといえるでしょう。余命幾ばくもないが、一日一日を大切に生き、アルカードとルーシーに「死」とは何かを説く重要な人物です。「永遠の命が欲しくないのか」と尋ねるアルカードに、「人は永遠の命を持つことよりも、愛に包まれて死ぬことを願っているものよ」と答えるマーサおばあちゃん。穏やかな微笑みで周りの人々を包み込むような京さんのマーサおばあちゃんは、まどかちゃんと並ぶと本当におばあちゃんとその孫みたい。おぼつかない足取りで歩いていらっしゃるかと思えば、アルカードとルーシーを一晩一つの部屋に泊まらせようとしたりして、いたずらっぽい笑顔がとっても可愛らしかったです。死後の世界では天国案内人になっていたり。涙が出るほど感動するけど、くすっと笑える一面を覗かせるお芝居は、さすがベテラン女優。圧巻の演技でした。

『ヴァンパイア・サクセション』総評

「人間の死」という重たいテーマながら、物語の随所に笑いを誘うギャグや小ネタが使われていて、暗い気持ちになることもなく、終始楽しく拝見しました。観ているうちに愛着が沸いてきたキャラクターたちが、みんな最終的に幸せになっていて、観ているこちらも暖かい、幸せな気持ちになれました。やっぱりハッピーエンドっていいですね♪。また、主演を務められた真風さんの魅力が存分に引き出された公演でもありました。陽のタイプか陰のタイプかでいうと、どちらかと言えば陰のタイプであるだろう真風さんの雰囲気が、孤独を抱えるヴァンパイアという設定にとてもよくマッチしていましたし、超絶カッコいいのに、時折のほほんとした表情をみせる真風さんアルカードが愛すべきキャラクターとして描かれ、それもまた真風さんにぴったりな役どころでした。それにしても真風さん、既にドラマシティが小さく見えるほどの強く大きなオーラがありました。頼もしい二番手男役スター様であります。トップスター朝夏まなと様がご贔屓である私も、今後の公演で様々な役どころを演じられるであろう真風さんのご活躍がより楽しみになりました。

 

P.S.ちょこっと追記

♡「アルカード」をアルファベット表記にして逆さまに読んだら「ドラキュラ」なんですって!

♡日光に弱いアルカードに日焼け止めを塗ってあげるヘルシング至近距離で顎クイしたりしていたため、通りすがりの女の子たちに「イケメンなのに、もったいなぁい♡」と、きゃあきゃあ騒がれるお二人。

カーミラアルカードに、本当の自分の姿を告げる場面。酸素ボンベに繋がれたカーミラの身体に近づくアルカードに、「あんまり見ないでよ」「すっぴんだし、見られたくないの」と膨れるカーミラちゃんが、どこまでも勝気なカーミラちゃんで可愛かった。

♡ハロウィンパーティーにやって来たカーミラ。誰にも見られない(アルカード以外)のをいいことに、超・派手派手なお衣装を身に纏い、ヘルシングの後ろをヒラヒラパタパタしているのも本当に可愛い。

♡ルーシーと一緒にいるところを街のチンピラたちに絡まれたアルカード。刃物で刺されてももろともせず(ヴァンパイアですからね)、チンピラの胸元を引っ掴んで「小僧!」と凄むのがものすごい迫力だった。真風さん男だった

♡ルーシーを引き寄せて、一緒に写メを撮るアルカード。クールな表情のまま「はい、笑顔」。…少女漫画のヒーローも真っ青

♡公演後、カーテンコールにて。「みなさま~、ごかんげき、ありがとうございます」「おきをつけて、おかえりくださ~い」と、終始ひらがな発音の真風さんの‘ゆるふわ‘ご挨拶。さっきまでの超絶イケメンヴァンパイアはどこへ?!舞台を降りると完全に‘ゆりかちゃん‘なのも真風さんの魅力ですね。

 

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