ミルクとシロップ

ご訪問ありがとうございます♪ 大好きな宝塚についてのブログです。ご贔屓は朝夏まなとさん。まぁ様のお話が極端に多いです。

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劇団四季の『アイーダ』も、すごいらしい!

 アムネリス語りをするにあたり、ちょっと劇団四季アイーダ』について補足事項を述べようかと思ったのですが、

劇団四季アイーダ』への思い入れが強すぎて、補足では収まらなくなってしまったので別記事にしました。

 

 

劇団四季アイーダ』のストーリー

一幕

古代エジプト、ファラオの時代。強大な軍事力をもったエジプトは近隣諸国に侵略して土地を奪い、領地を拡大させていた。エジプトの若き将軍ラダメスは、敵国ヌビアの捕虜を連行して凱旋する。そんな中、一人の女性が反乱を試みる。ラダメスは彼女の精神力と勇気に感銘を受ける。その女性こそ、身分を隠したヌビアの王女アイーダだった。

 ラダメスはアイーダに苦役を強いる代わりに、許嫁であるエジプト王女アムネリスに献上する。贅沢に着飾った日々を送るアムネリスは、他の奴隷たちと違い物怖じしないアイーダに驚くが、アイーダの内に秘められた高潔さや深い洞察力を感じ取り、次第に友人として信頼を寄せるようになる。

 王宮での晩餐。ファラオは病身の自分が生きているうちにと、ラダメスに娘のアムネリスと七日後に結婚するように命令する。アムネリスは喜ぶが、冒険を愛するラダメスは落胆していた。アイーダは彼の自由を求める精神に共感しながらも「気に入らない運命なら、変えればいい」と挑戦的な言葉を投げる。ラダメスは彼女の気高さ、勇敢さに打たれ自分の過ちを認める。アイーダも彼の潔さに驚き、二人は惹かれあっていく。

 その頃、ヌビア人奴隷の間では、自分たちの王女が生きていることが密かに知れ渡っていた。収容所を訪れたアイーダに、彼らは指導者の権威を象徴するローブを纏うよう熱望する。自らの無力さを知るアイーダは一度は固辞するが、ついにローブとともに、指導者としての運命と責任を受け入れるのだった。

 一方、、アイーダへの愛を自覚したラダメスは、過去を捨て、新たな人生を送るため、自らの財を人々に分け与える。彼は自分に正直に生きようと、アイーダへ愛を告白する。その姿にアイーダもまた心を抑えきれえず、二人は愛を確かめ合う。しかしそこに、ヌビア王が捕らえられたとの知らせが届くのだった。

 

二幕

 牢獄に忍び込んだアイーダは、父王アモナスロに、アムネリスとラダメスの婚礼の騒ぎに紛れて脱出する計画を伝える。

 エジプトの宰相であり、ラダメスの父ゾーザーは、息子ラダメスとアイーダの関係を知りながら、ラダメスにアムネリスとの結婚を促す。ファラオに毒を盛り、権力を手に入れる魂胆なのである。そんな父に対してラダメスは、結婚はしないと言い放つ。ゾーザーはアイーダを殺すよう部下に命じるのだった。

 しかしアイーダは、国を想うヌビア人女性が身代わりになることで暗殺を免れる。そしてラダメスに会い、自分たちの逃亡の機会を作るべく、アムネリスとの結婚式を挙げてくれるよう懇願する。それが互いのためだと。自らの運命を認め、アイーダたちの脱出の手はずを整えるラダメス。永遠の愛を誓い、別れを惜しむ二人だったが、その彼らの姿を物陰からアムネリスが見ていた。

 婚礼の儀において、アムネリスとラダメスの婚姻が宣言される。するとそこへ、ヌビア王の脱獄が知らされ、エジプト軍は逃亡を阻止するために動き出す。ラダメスも駆けつけるが、ヌビア国王を脱出させることはできたものの、祖国を裏切ったとしてアイーダと共に捕らえられてしまう。

 国を裏切った者に課せられるのは、死刑。

 死期近い父王に代わり、エジプト女王として立つことになったアムネリスが、アイーダとラダメスに下した裁定とは…。

 

 (引用:2011年3月21日開幕・劇団四季アイーダ』公演プログラムより一部抜粋)

 

たとえ100回生まれ変わっても、きっと探し出すよ

 劇団四季アイーダ』のキャッチコピー。劇中、生き埋めにされたラダメスが、アイーダに向かって囁くセリフです。初めて『アイーダ』という作品を知った、当時高校生の私が(実際観劇に行ったのはもっと後ですが)、すごい衝撃を受けたキャッチコピーで、いまだに鮮明に記憶に残っているセリフ。これ、考えたの誰ですか???!

 

 この言葉が表すとおり、『アイーダ』は、アイーダとラダメスの愛の物語です。惹かれ合い、愛し合い、二人手を取り合って死んでいく二人。これを悲恋ととるかどうかはあなた次第、というところでしょうか。

 

 劇団四季アイーダ』では、物語の最初と最後に、現世で再び巡り合うアイーダとラダメスを描いているので、やっぱり悲恋感は薄いかも。「よ、良かったねぇ、二人(泣)」と、感じることが出来るので、悲恋ものが苦手な方にもオススメです。やっぱり幸せな気持ちで終わりたいですよね、こちらもね。

 

 主役はタイトルロールであるアイーダです。宝塚版『アイーダ』である『王家に捧ぐ歌』では、主役は男役トップスターが演じるラダメス。設定としては、よりオペラ版『アイーダ』に近いのは宝塚版アイーダ『王家に捧ぐ歌』ですね。ただ、主役がラダメスなので、受ける印象がかなり違います。同じテーマを用いた別作品であるといえるでしょう。

 

アイーダとラダメスが出逢い、惹かれあうまでがきちんと描かれている

 劇団四季アイーダ』の良いところは、まず、アイーダとラダメスの出会いが描かれているところ。え、当たり前じゃない?って思います?それが宝塚版ではこの描写が無い!比較するものではないのだけれど、物語の序盤からラダメスとアイーダがお互いに好き好き言ってるので、え…っと、お二人いつからそんなことに?!感が否めない。

 

 ラダメスとアイーダを演じるトップコンビには(初演のラダメスは元星組トップスターの湖月わたる様、そしてアイーダは、同じく元星組トップスターで、当時二番手男役スターでいらした安蘭けい様のコンビでしたが)、この‘いつから?の疑惑‘を払拭して、二人の愛の物語に引き込むだけの力が必要なわけで、これはもう本当に…朝夏まなと実咲凜音様は、素晴らしかった!心から!

 

どのように素晴らしかったかは、こちらの記事をご覧ください

 

lovinyan.hatenablog.com

 

さて、話は劇団四季版『アイーダ』へ。

 

 アイーダという人、ラダメスという人、二人の人となりや風景が、序盤からわかりやすく展開されていくため、物語に入り込みやすかったです。ラダメスとアイーダがどんな風に出会い、どういう経緯で惹かれあい、愛し合うようになるのかというところに違和感を感じる事が無い。巡り合うべくして出逢った二人なのだと感じました。

 

 

阿久津ラダメスと秋アイーダ

 物語を動かしていくキャストは全てがキーパーソンであり、無駄なことが一つもない。誰か一人でも欠けたら、同じだけの感動は得られないと思うくらい。どのキャラクターも重要で、大好きなのですが、ここではラダメスとアイーダに絞ります。

 

 私が観た公演でのキャストは、ラダメスを劇団四季の看板俳優である阿久津陽一郎さんが、アイーダを『李香蘭』の秋夢子さんが演じられていました。

  

 アイーダといえば濱田めぐみさんのイメージが強いのですが、秋さんのアイーダはまた少し違いました。勇ましい濱田アイーダとは違い、ちょっと可愛いアイーダ、だったかなあ、と。ラダメスより国を選ぶことにちょっと驚いてしまうようなアイーダでした。あくまで私の個人的感想ですけど。ちょっと阿久津ラダメスと大和アムネリスが最強だったからかもしれません。

 

 アムネリス様至上主義の私としては、ラダメスってちょっとなぁ…なのですけど、阿久津ラダメスは、放っておいたら全世界征服しそうな勢いの、将軍感溢れるワイルドな男なのに、どこか飄々としていてお茶目なところがある、憎めないキャラクターでした。逆にそのちょっと考えなしなところが(って言っちゃうと大変失礼だけれど)、真っ直ぐで熱くて可愛くて、アイーダにとっては魅力的だったのかも。

 

ちょっとしたところで笑いを誘うのも、阿久津さん。ゾーザーから、アムネリスとの結婚を促されるところでは、美しく成長したアムネリスに感慨深げなゾーザーに向かって「まだ、間に合いますよ(にやり)」。「私じゃなくてお前の話だ!」って怒られても、へいへい、みたいなお顔で笑っていらしたり、重たくなりがちな物語に軽やかな風を吹き込むようなお芝居を見せてくださいました。

 

 処刑の前に「一度でも、私を愛してくれたことがあった?」と、アムネリスから問いかけられる場面では、「いつでも、あなたは大切な人でした」と答えるところなどは、それ、逆に傷つくんじゃ?と思わないでもないけど、これ以上この人を傷つけないようにというラダメスならではの思いやりであって、ラダメスという人は、おとぎ話に出てくるクリーンな王子様ではなくて、なんとも人間味のあるヒーローだな、と感じました。

 

ちょっとむかつくけど一生懸命で泣ける…そんな阿久津ラダメスでした。たとえ100回生まれ変わっても、必ずアイーダを見つけ出してね(泣)

 

 

心が震える!大和アムネリスの素晴らしさ

 

  アムネリスを演じていらしたのは、この作品で初めて大役に抜擢された、大和貴恵さん。この大和アムネリスから受けた感動を、私は一生忘れないと思います。

 

 笑顔が眩しくて、178㎝という高身長と抜群のスタイルの良さ。華やかでダイナミックなダンス。阿久津ラダメスより背が高くいらっしゃるので、ラダメスを見下ろして啖呵を切ると迫力あるんです。絶対ラダメスより強いでしょ、みたいな(笑)。

 

 舞台に登場された時から、幕が下りてカーテンコールが始まるまで、一貫して威厳のある女王であった大和アムネリス。また、コミカルなお芝居もとってもキュートな大和さんでしたが、王女の孤独だったり、アイーダへの信頼だったり、ラダメスの気持ちを知った時の切なさ、これからの自分のあるべき姿に思い悩む様子など…表情、仕草のひとつひとつで丁寧に表現されていました。

 

何も言わず、肩ごしに振り返ったときの涙で光る瞳が、アムネリスの全てを語っていました。大和アムネリスは明らかに主役のアイーダを凌駕していたと思います。ともすれば、ラダメスすらも。あの日の大和アムネリスに向けられたスタンディングオベーションも一生忘れられません。いつかもう一度彼女のアムネリスが観たいな。

 

劇団四季アイーダ』アムネリスの魅力

 劇団四季の『アイーダ』では、アムネリスとアイーダは仲良しさんなんですよ。宝塚版のアムネリスにとってアイーダは完全に恋敵だし、オペラ版はさらに嫉妬に狂う女性のようです。

 

劇団四季版アムネリスは設定から違います。本当の自分を誰もわかってくれないと悩むアムネリスに唯一理解を示すのが、ラダメスにアムネリスの侍女として送られてきたアイーダ。アムネリスはもちろん知りませんが、同じ王女として生まれ、育てられたアイーダには、アムネリスの実は孤独な心がよくわかったのでしょうね。「本当のあなたを大切になさい」と諭すアイーダに、アムネリスは徐々に心を開き信頼を寄せます

 

 そんな中、婚約者であるラダメスとアイーダが愛し合っているということを知ったアムネリス。ラダメスの心が自分に向いていないことを知り、悲しみに打ちひしがれますが、ラダメスを責めることも、アイーダを責めることもせず、自分の運命を受け入れるアムネリス。

 

その後、ヌビア国王の脱走に手を貸したラダメスは、反逆者としてアイーダとともに捕らえられます。アムネリスは、死期近い父王の代わりに女王として決断を下します。二人の命を助けることは出来ないが、せめて愛し合う二人が来世で結ばれるように、二人を一緒に眠らせること

 

 愛する人と想いを遂げたアイーダとは違い、アムネリスは愛する人全てを失うのです。父であるファラオも、結ばれるはずだった愛するラダメスも、初めて心から信じることが出来た友人であるアイーダも。彼女が命乞いをすれば、きっと二人を助ける事が出来ました。せめてラダメスだけでも。それでも彼女がそうしなかったのは、ファラオとしての権威を守らなくてはいけないと覚悟を決めたことと、ラダメスとアイーダの想いを素直に受け入れたから。

 

 この物語において、本当の悲劇の女王はアムネリスなのかもしれません。でも、自分の運命を受け入れて生きていくことを決めた彼女の姿は、気高く美しく、いつまでも心に残ります。

 

 皆さんも、アムネリスという人が大好きになってきませんか?

 

 

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